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社会不安障害

他人に悪い評価を受けることや、人目を浴びる行動への不安により強い苦痛を感じたり、身体症状が現れ、次第にそうした場面を避けるようになり、日常生活に支障をきたすことを、社会不安障害(SAD:Social Anxiety Disorder)といいます。

この社会不安障害(SAD)は性格の問題ではなく、精神療法や薬物療法によって症状が改善することがある心の病です。ちょっと恥ずかしいと思う場面でも、多くの人は徐々に慣れてきて平常心で振る舞えるようになりますが、社会不安障害(SAD)の人は、恥ずかしいと感じる場面では常に羞恥心や笑い者にされるのではという不安感を覚え、そうした場面に遭遇することへの恐怖心を抱えています。

思春期前から成人早期にかけて発症することが多いこの病気は、慢性的になり、人前に出ることを恐れるようになると、「うつ病」等のさらなる精神疾患の引き金となることもあります。日本国内に推定で約300万人以上の患者さん*がいると言われており、現代社会では多くの患者さんを抱える一般的な病気です。この病気にかかるのは決して特別な人ではなく、現在も海外では多くの患者さんが医療機関での治療を受けています。


1,症状

社会不安障害(SAD)が発生しやすい状況には次のようなものが報告されています。

社会的状況

  • 権威ある人と面談する
  • 人前での行為や会話
  • 知らない人との会話
  • 会議で意見を言う
  • 試験を受ける
  • 誰かを誘おうとする
  • パーティーを主催する

生理的状況

  • 人前でお腹がなる(なりそうになる)
  • 人前でおならが出る(出そうになる)
  • 自宅外でトイレへ行かなければならない
社会不安障害(SAD)では、強い不安症状が自律神経に作用し、さまざまな身体症状を発症することがあります。比較的、頻繁に見られる症状は以下のようなものです。

  • 顔が赤くほてる
  • 脈が速くなり、息苦しくなる
  • 汗をかく
  • 手足、全身、声の震え
  • 吐き気がする
  • 口が渇く
  • トイレが近くなる、または尿が出なくなる
  • めまいがする
  • パニック発作

2,治療

社会不安障害(SAD)の治療法には大きく二つ、薬を用いて治療する「薬物療法」と薬物を用いず心理的に治療する「精神療法」があります。二つの治療法は単独で行われたり、併用して行われます。

薬物療法

SSRI ベンゾジアゼピン系
抗不安薬
β遮断薬
神経細胞間のセロトニンの量のバランスを保つ薬で1年以上の継続的な服用が必要です。第一選択で用いられるケースが多い薬剤です。 即効性が高い薬で頓用として用いられることが多くあります。 高血圧の治療に用いるお薬です。不安を感じる場面が1つか2つに限られているタイプ(非全般型)に頓用で用いることがあります。

精神療法

認知療法 行動療法 森田療法
不安がなぜ発生するのかのメカニズムについて学習し、あやまった認知パターンを修正する訓練を行います。 不安が生まれる状況にあえて飛び込んで、刺激に身を曝す「曝露療法<エクスポージャー>」を行います。 不安を無理に除こうとせず、不安の裏にある、よりよく生きたいという欲望を建設的な行動につなげて、症状へのとらわれから脱するよう援助します。

3,治療のコツ

医療機関での受診を始めた方は症状が少しおさまってくると、「楽になった」「副作用が恐いから」との理由で、自己判断によって薬の服用をやめてしまうことがあります。しかし、こうしたことは病気の回復の妨げとなるばかりか、症状の再発や「うつ病」等のさらなる病気の呼び水となりかねません。医師の指示に従ってきちんと薬を飲むように、周囲の人がサポートをしてあげましょう。
また、周囲の人はSADに悩む患者さんがプレッシャーを感じずに社会生活を送れるように、家族であれば「話を聞いてあげる」「休日の行動を無理強いしない」、学校や会社の友人であれば、「朝礼時等に人前で話をさせない」「食事の同席を強要しない」等、患者さんが負担に感じる状況を作り出さないようにしてあげてください。

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